アレルギー性皮膚疾患の
治療管理とスキンケア
わんちゃん、ねこちゃんには様々な皮膚疾患があります。
当院ではその中でも特にアレルギー性皮膚炎(犬のアトピーなど)や再発性の膿皮症の治療管理とスキンケアに積極的に取り組んでいます。
「痒みがある、皮膚が赤い、毛が抜けている、皮膚の状態が悪い」などの皮膚症状でお困りのことがあればお気軽にご相談、ご来院ください。
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けい動物クリニックの皮膚科診療の特徴
①アレルギー性皮膚炎の治療管理
アトピー性皮膚炎を含む、アレルギー性皮膚炎などの症状緩和には投薬治療がかかせません。しかし、投薬治療が長期になるケースが多いため副作用などに対するご家族の不安や心配は相当なものだと思われます。
当院では大切な家族のための最適な治療をご家族と一緒に考え、サポートします。
■適切な診断と治療を行います。
「痒み、赤み、脱毛」、これらのよくある皮膚のトラブルには様々な原因が考えられます。感染、アレルギー、腫瘍、精神的要因など、まずは基本的な検査を行い原因となるものを診断していくことが大事です。これだけでも、ずっと続いていた症状が良化することは少なくありません。また、アレルギーなどの治療は長期になりますので始めの段階での診断と治療は慎重に行っていきます。
■「副反応を軽減した投薬」と「薬のみに頼らない症状コントロール」を提案します
アトピー性皮膚炎などのアレルギー性皮膚疾患の治療に使用されるお薬は幅広く、現在では様々な治療薬から最適な治療を選択することが可能となりました。なかでも、アポキル錠（オクラシチニブ）は従来のステロイド剤などに比べ副反応が少なく、治療の主軸となることが多い薬ですが、実際にこのお薬だけで症状がコントロールできるのは３０～４０％くらいだと感じています。当院では可能な限り副反応を抑えることや、症状を軽減して良好な状態を長期に維持できるようお薬の併用や投薬頻度を工夫しています。また、投薬のみで症状をコントロールするのではなくスキンケアやサプリメント、食餌管理などを併用して体の負担軽減と体の内側からのケアを推奨しています。
②こだわりのスキンケア
動物の皮膚にも人と同じく角質層が存在しており、生体の重要なバリアとして機能しています。近年の研究では犬のアトピー性皮膚炎（CAD）の病態にはこの皮膚バリア機能の障害が大きく関与していることが分かってきました。
皮膚は生体が外界と接触する境界部であり、多様で重要なバリア機能を有しています。正常な犬の皮膚構造は、表皮、真皮、皮下組織で構成されておりバリアとして最も重要なのは表皮の一番外側にある角質層です。 角質層には角質細胞の層とその間の脂質（主にセラミド）が強力なバリアとなり体の生きている細胞を外界のさまざまな物質から守っています。正常なバリア機能の維持には十分な水分が必要であり、アトピーではNMF（天然保湿因子）、脂質の両方が減少してしまいAD（アトピックドライスキン）となりバリア機能も低下してしまいます。 けい動物クリニックでは皮膚科疾患（アレルギー性皮膚炎、膿皮症、脂漏症、マラセチア皮膚炎）の治療管理において、皮膚のバリア機能を維持することを考えたスキンケアを実践することで、良好な状態を長期に維持できるようサポートしています。
※スキンケアは正常な皮膚のコンディションを良好に保つためのケアであり、スキンケアのみで皮膚炎などの治療を行うことは難しいです。計画的な薬物療法により改善された状態を維持するためのケアとお考え下さい
■保湿
スキンケアで最も大事なことは「保湿」です。
皮膚バリア機能を支えるのは保湿であり、当院ではさまざまな保湿剤からその子に合ったものを選択しています。
基剤としては「軟膏、クリーム、ローション（乳液、スプレー）」などがあり使用する部位や動物の反応により使い分けていくことをお勧めしています。どのような保湿剤がわが子に合っているのかご相談ください。
■皮膚常在菌のコントロール
皮膚には人と同じく皮膚常在細菌叢が存在します。アトピー性皮膚炎などの状態ではかゆみ、皮膚炎などの顕在化により皮膚バリア機能低下、皮膚常在菌の乱れが起こり、これらが悪循環となり症状が慢性化して皮膚の状態が悪化していきます。また、アトピー性皮膚炎などのアレルギー性皮膚炎では膿皮症（ブドウ球菌）、脂漏性皮膚炎（マラセチア菌）などの常在菌トラブルが頻繁に起こりますので皮膚常在菌の正常化はスキンケアの保湿に次いで重要な課題です。
■メディカルトリミングサロン 「K DOG CARE SALON」
トリミングと獣医師が連携して総合的なケアを行っています。動物のことを考えたメディカルトリミングケアを行い、「どうぶつにやさしいトリミングサロン」を目指しています。
