新しい家族(子犬・子猫)を迎えたら

はじめてお家に来た子犬、・子猫は元気そうに見えても、実際には環境の変化によるストレスや不安を少なからず、抱えています。

お家に来てから1~2週間で体調を崩してしまい病院に来る子も多くいます。家族全員で構いすぎてしまいストレスや睡眠不足になる場合もありますので、優しく見守りながら新しい環境に慣れていく手助けをしてあげましょう。

コミュニケーションをとる際も家族でルールを決めて愛情を持って接してあげてください。

けい動物クリニックでは子犬・子猫の飼い方やしつけ方に関してのご相談にも対応可能です。

新しい家族の健康状態や生活について、お困りのことや不安なことがあれば当院へお気軽にご相談ください。

子犬をお迎えした方へ

1歳齢までのそれぞれの月齢別に「生活と健康面」「病院への来院」「予防接種」などの目安について紹介しています。

1歳齢までの予防プログラムについて(一覧表)

予防医療は新しい家族が健康な生活を送るための飼い主様の姿勢であり、動物への愛情の証です。

どんなに治療が進歩しても予防に勝るものはなく、その考えは人でも動物でも変わりません。

月齢ごとの予防時期 予防項目とライフイベント
2か月齢 初回混合ワクチン、検便、フィラリア予防
3か月齢 2回目混合ワクチン、フィラリア予防
4か月齢 3回目混合ワクチン、フィラリア予防
5か月齢 狂犬病予防接種、フィラリア予防、ノミ・マダニ予防(お散歩デビュー)
6~7か月齢 避妊去勢手術、フィラリア予防、ノミ・マダニ予防
8~9か月齢 フードの切り替え(成犬になるための準備)、フィラリア予防、ノミ・マダニ予防
10~12か月齢 成長に合わせた栄養管理、フィラリア予防、ノミ・マダニ予防

2~3か月齢

新しい家族としてお迎えする方が多い月齢です。

接し方や環境についても各家庭それぞれの考えやしつけの方向性を決めていく大事な時期です。

もし、環境の変化やストレスで体調を崩してしまった場合はすぐに、病院へご来院ください。

社会化期に大切なこと

子犬は生後3~14週齢が「社会化期」と呼ばれ、犬のこころの成長(性格形成)には幼いころの生活環境が大きく影響しており、とても重要な時期です。社会化期には動物が仲間との絆を形成する時期であり、自然界とは違い、人の飼育下にある動物は人やほかの動物とのつながりを形成していきます。

この時期に視覚や触覚、嗅覚、聴覚に様々な刺激を受けると、生活環境中のさまざまな刺激に対して適応能力のある犬に成長できるといわれています。例えば、音を聞く(自動車やバイクや花火など)、物を見る(走る自動車や自転車や歩く人)、乗り物に乗る、など今後の人間社会での生活で必ず遭遇するであろう日常的な刺激になれておくことが、さまざまな問題行動の予防となります。

もちろん、あまり強い刺激を急激に与えて、恐怖体験を味合わせてしまうと逆効果になりますので、無理せず子犬の様子を見ながら慣れさせるようにしてみてください。

また、子犬が将来必ず行くであろう動物病院にもこの社会化期に慣れておけると良いでしょう。

健康管理と予防について

初回の健康診断はお家に来て新しい環境に慣れてきた頃(1週間くらい)が目安です。

一般身体検査、ワクチン接種、や今後のワクチンや寄生虫予防(フィラリア・ノミ・マダニ)のスケジュール相談を病院で行いましょう。

⇒子犬に必要な疾病予防についてはこちら

3~4か月齢

どんどん成長していく時期なので、しっかり栄養を取ることが大事です。

社会化期が終わる時期で家族も子犬の性格などが分かってくる頃かと思います。この時期からスキンシップを取りながら関係性を深めていき、同時に体のセルフチェック(耳、口腔内、全身のチェック)を行う習慣をつけていくと良いでしょう。

混合ワクチン接種の初年度ワクチネーションプログラムが終了すれば、いよいよ本格的なお散歩デビューです!

お外での行動に少しずつ慣れていきましょう。

健康管理と予防について

一般身体検査や混合ワクチンの追加接種、時期によってはフィラリア予防やノミ・マダニ予防もはじめていきましょう。

⇒子犬に必要な疾病予防についてはこちら

4~6か月齢

身体が大きくなり骨格、筋肉がしっかりしてくる時期です。乳歯から永久歯への生え変わりがさかんになります。
少しずつはみがきの練習をしていきましょう。

健康管理と予防について

一般身体検査に加えて法律で定められている狂犬病予防接種を行いましょう。性成熟が近づいてきますので、避妊去勢手術をお考えの方は病院で相談をして、手術の時期を決めていきましょう。

⇒避妊去勢手術のご案内はこちら

7~9か月齢

交配の予定がない場合は避妊・去勢手術の適期です。体格が小さい場合や男の子の潜在精巣の子は1歳齢くらいまで成長を待ってからの手術することもできますので、ご相談ください。

健康管理と予防について

避妊・去勢手術後は体質が太りやすくなる子もいますので、体重管理を行いながら食事を成犬用に変更していくと良いでしょう。このくらいの時期に合わせて一度、健康な時の身体の状態を知っておくための健康診断として血液検査を受けておくことをお勧めします。(避妊・去勢手術を受けていただく場合は術前検査として血液検査を行います。この時の検査結果がこの子の身体の基準のデータとなりますので非常に重要です。)

この時期も毎月体重測定を行い、病院で健診を受けて成長を記録しておきましょう。

10~12か月齢

成長が緩やかになり成犬に近い身体になってきます。もし、まだ一度も血液検査などの健康診断を受けていない場合は1歳になるまでに受けていただくことをお勧めします。

子犬の症状と病気について

成長が緩やかになり成犬に近い身体になってきます。もし、まだ一度も血液検査などの健康診断を受けていない場合は1歳になるまでに受けていただくことをお勧めします。

下痢・嘔吐をしている

便の状態は健康状態を知るうえで大切な指標となるものです。特に子犬の頃は軟便や下痢の症状、嘔吐などの消化器症状が出やすい時期です。下痢や嘔吐などの症状の場合、ストレスや消化不良、寄生虫やウイルス感染、の場合があります。また、子犬は体力、免疫力が成犬より低いため状態が悪化してしまうケースがあります。症状が続くようであれば、お早目にご来院ください。

咳・くしゃみをしている

子犬で下痢に次いで、来院が多い症状が咳・くしゃみなどの呼吸器症状です。環境の変化によるストレスやワクチンの免疫がまだ完全でない子犬は細菌やウイルスが原因の「ケンネルコフ(犬伝染性気管支炎)」にかかってしまうことがあります。症状は様々で咳・くしゃみ・鼻水や目やに・発熱などがあります。症状が長引くと肺炎や、重度気管支炎になってしまうこともありますので早めに来院してください。また、症状が病院で確認できない場合がありますので、可能であれば動画などに症状を保存していただくと治療がスムーズにいきます。

痒みがある(体、耳など)

体や耳をかゆがっている場合は、皮膚炎や外耳炎を起こしている場合があります。子犬の皮膚はとてもデリケートで炎症を起こしてしまうことも少なくありません。また、食事や環境のアレルギーや寄生虫(疥癬、ニキビダニ)感染の可能性もありますので、皮膚の状態や痒みが気になったらお早めにご来院ください。

げんきがない

子犬は食欲旺盛な子が多いですが少食な子もいます。月齢によっては空腹時間が長く続くことで、血糖値が低下してしまい低血糖を起こしてしまうことがあります。子犬の場合は1日の食事回数を3~4回にしていただくことをお勧めしています。低血糖を起こすとけいれんを起こしたりしてしまうこともありますので注意が必要です。

びっこをひいている

子犬はとても活発な子が多いかと思います。また、遊びにも慣れていないため危険に対しての認識もまだ低いでしょう。
当院では多数の骨折手術を行っていますが、6割以上が1歳未満の若齢犬の家庭内での事故による骨折です。
子犬の活発な動きにも対応できるよう、しっかり見守りながらコミュニケーションを取ってあげてください。

⇒整形外科疾患のページ

子猫をお迎えした方へ

子猫さんを新しくお迎えする形は近年、多様化しています。子犬とは違い、ペットショップやブリーダーからお迎えする 以外に、里親として保護された子猫を引き取る方が最近増えています。このことにより、子猫は迎え入れる時期や健康状態がさまざまです。また、猫は警戒心が強い動物であり、特にお外で生活していた子はすぐにはうちの中の生活に慣れてはくれません。まずは少しずつ、お互いのことを理解して信頼関係を築いていけるようにしましょう。

時間はかかるかもしれませんが、愛情を持って接していけばきっと家族の一員となってくれるはずです。

けい動物クリニックでは猫との良好な関係を築くための健康管理から生活環境まで様々なサポートをしています。

お困りのことがあれば、いつでもご相談ください!

1歳齢までのそれぞれの月齢別に「生活と健康面」「病院への来院」「予防接種」などの目安について紹介しています。

1歳齢までの予防プログラムについて(一覧表)

予防医療は新しい家族が健康な生活を送るための飼い主様の姿勢であり、動物への愛情の証です。

どんなに治療が進歩しても予防に勝るものはなく、その考えは人でも動物でも変わりません。

月齢ごとの予防時期 予防項目とライフイベント
2か月齢 初回混合ワクチン、検便、ノミ・マダニ予防
3か月齢 2回目混合ワクチン、ノミ・マダニ予防
4か月齢 3回目混合ワクチン、フィラリア予防
5か月齢 フィラリア予防、ノミ・マダニ予防
6~7か月齢 避妊去勢手術、フィラリア予防、ノミ・マダニ予防
8~9か月齢 フードの切り替え(成猫になるための準備)、フィラリア予防、ノミ・マダニ予防
10~12か月齢 成長に合わせた栄養管理、フィラリア予防、ノミ・マダニ予防

⇒子猫に必要な疾病予防についてはこちら

⇒避妊去勢手術のご案内はこちら

1~2か月齢

この時期の子猫を飼い始める方は、お外で急遽保護した子猫さんが多いと思います。

お家での生活を始めるにあたって、寄生虫のチェックや先天性疾患の有無などは早めにしておくことをお勧めします。

この時期の子猫はまだ離乳したばかりの時期であり、自力での採食がうまくできない場合や栄養状態が不安定な場合も多く、毎日気が抜けない時期です。まずは飼い始めてすぐでも構いませんので病院で健康チェックを行いましょう。

子猫の社会化期は子犬より早く2~9週齢と言われており、この時期の経験や生活環境が社会性に大きく影響してきます。

初めて子猫を連れて来院する場合

必ずキャリーなどにいれてきてください。(人に慣れていない子猫はパニックになるかもしれませんので、洗濯ネットに入れていただくと怖がらせずに診察が可能です)

便があれば持参していただくと寄生虫検査が可能です。

2~3か月齢

初回のワクチン接種の開始時期です。この時期の子猫はまだ、免疫力が低く、離乳したばかりで消化能力も未熟な状態です。また、ウイルス性の風邪症状(目やに、鼻水、くしゃみなど)を起こしやすい時期です。異常を感じたら、早めに病院で診察を受けましょう。

3~4か月齢

お家に迎える時期としては一番多いのがこの時期です。身体としてはまだまだ未熟ですが、どんどん成長していく時期です。この時期にお家に迎えた方は1週間ほど経ってから初回の健康診断に来院することをお勧めします。

初回健康診断では一般身体検査、2回目のワクチン接種を行うと同時に、これからの生活や健康管理について病院で相談しましょう。

4~5か月齢

乳歯の生え変わりが盛んになり、身体がしっかりして行動範囲が広がってくる時期です。この時期の子猫はとても活発で好奇心が旺盛です。予想できない行動や動きをするので、けがなどに気を付けて見守っていきましょう。

3回目のワクチン接種と一般身体検査を行うと同時に、避妊去勢手術について病院で相談しましょう。

6か月齢~

体格もしっかりとして成猫に近づいていきます。繁殖の予定がない場合は避妊去勢手術が可能な時期です。

避妊去勢手術後は成猫用に食事を少しずつ切り替えていくことをお勧めします。また、体質が太りやすく変化する子もいますので、栄養管理と体重管理をしっかりしながら、 1歳までは病院で体重を定期的に測定しておくと良いでしょう。

このくらいの時期に合わせて一度、健康な時の身体の状態を知っておくための健康診断として血液検査を受けておくことをお勧めします。(避妊・去勢手術を受けていただく場合は術前検査として血液検査を行います。この時の検査結果がこの子の身体の基準のデータとなりますので非常に重要です。)

子犬の症状と病気について

成長が緩やかになり成犬に近い身体になってきます。もし、まだ一度も血液検査などの健康診断を受けていない場合は1歳になるまでに受けていただくことをお勧めします。

下痢・嘔吐をしている

便の状態は健康状態を知るうえで大切な指標となるものです。特に子猫の頃は軟便や下痢の症状、嘔吐などの消化器症状が出やすい時期です。下痢や嘔吐などの症状の場合、ストレスや消化不良、寄生虫やウイルス感染、の場合があります。また、子猫は体力、免疫力が成犬より低いため状態が悪化してしまうケースがあります。症状が続くようであれば、お早目にご来院ください。

咳・くしゃみをしている

子猫で一番来院が多い症状が目やに・咳・くしゃみなどの呼吸器症状です。環境の変化によるストレスやワクチンの免疫がまだ完全でない子猫は猫ヘルペスウイルスによる「猫風邪(猫伝染性鼻気管炎FVR)」や猫カリシウイルス感染症にかかってしまうことがあります。症状は様々で咳・くしゃみ・鼻水や目やに・発熱などがあります。症状が長引くと鼻炎や結膜炎が重症化してしまうこともありますので早めに来院してください。また、症状が病院で確認できない場合がありますので、可能であれば動画などに症状を保存していただくと治療がスムーズです。

痒みがある(体、耳など)

体や耳をかゆがっている場合は、皮膚炎や外耳炎を起こしている場合があります。子猫の皮膚はとてもデリケートで炎症を起こしてしまうことも少なくありません。また、食事や環境のアレルギーや寄生虫(疥癬、ニキビダニ)、真菌感染の可能性もありますので、皮膚の状態や痒みが気になったらお早めにご来院ください。

げんきがない

子猫は食欲旺盛な子が多いですが、小食な子もいます。月齢によっては空腹時間が長く続くことで、血糖値が低下してしまい低血糖を起こしてしまうことがあります。子猫の場合は1日の食事回数を3~4回にしていただくことをお勧めしています。低血糖を起こすとけいれんを起こしたりしてしまうこともありますので注意が必要です。

びっこをひいている

家に慣れてきた子猫は非常に好奇心が強く、活動的な子が多いです。信じられない高さの場所に登ったり、なんでも口に入れようとする子猫も多いため目が離せません。自分自身で行動をセーブできないため外傷や骨折にも気を付けて行かなければなりません。しっかり見守りながらコミュニケーションを取ってあげてください。

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